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とりばけいの口笛

日々の備忘録とあれこれ

「君の名は。」感想

日記

一気に書くのでごちゃごちゃしている部分もありますが、まあ殆ど自分のための文章なので。

9月辺り、複数の友人に「とがわさん、君の名は。見ましたか?見たほうがいいですよ、よかったですよ!!」なんて言われて自分は「そんなにシェアしたくなるような映画なんかあるわけないやんけ、どうせ広報戦略が大当たりして打ち立てた興行収入100億だろ」と、(ここまでは言っていないですが)へそを曲げてずっと見逃し続ける魂胆でした。

新海誠作品は、昔たまたまWOWOWかなにかで見た「秒速5センチメートル」でなんだこのアニメ映画はと当時中学生だった自分の肥大した自意識を美しい音楽と美しい映像で鷲掴みにされ、「雲のむこう、約束の場所」のエンディングで大粒の涙を流し、しかし狂った純粋さみたいな重たさをどことなく感じてもうお腹いっぱい、と思いその後は見ていませんでした。新海誠作品とは知らずに読んだ、「ほしのこえ」の佐原ミズによるコミカライズ版では泣きました。これは超おすすめです。

 

 

 

なのだけど、たまたま金曜日、飲み会まで3時間ほどの猶予があり、見ることにしました。

ストーリーの核はこれまでと変わらず、遠い遠い距離+時間の男女がやっとやっと会えるor会えないという話なのですが、そこが適度な笑いとシリアスと漫画アニメ的純愛を絶妙なバランスで装飾するとあら大ヒット、という、新海誠のキャリア的にも集大成で大団円!みたいな出来の映画でした。いい話だなぁ。

まず見終わった直後に劇場やそこかしこで見られるキービジュアル(階段で振り返る二人)があとでじわじわと振り返り型の感動を誘ったり、全部を説明しない上手さとか、それ以外にもあまりにも東京の風景の切り取り方が丁寧過ぎて、奥寺先輩とのやり取りだとか二人が電話かけたりだとかこんなファンタジックな恋愛が自分の現実と地続きで存在してるかのような、現実にあり得たような、そんな錯覚をしてしまうのかもしれない、とか、記号的なシーンをいい感じの音楽でいい没入感で見ると普通に人は脊髄反射的に感動させられてしまうんだなぁ、とか、色々いいところはあって。しかし、たびたびRADMVになるのも若干冷めましたが、それ以上におや?と思ったのはたきくんの方が抱えているストーリーの軽さでした。みつはは神社の巫女だし父親とは確執があるし実際隕石被害はこっちだし。それに比べるとたきくんは普通に高校生活を友人と楽しんでて、バイトして、片思いして、実は父子家庭という描写もちょこっと挟み込まれますがだいたいは絵に描いたような巻き込まれ側のラノベテンプレ的主人公のスペック。でもその分、たきくんはより重点的にみつはのことを考えることができて(というか他にすることがない)、そういうところが男性観客の投影先になったのかもしれない。でも女の子はみつはに感情移入してるんだろうか?というか、感情移入する感じの物語じゃないのかな?

 

だらだら書きましたしもやもやしてますが、総じて見てよかったなという感じです。多分時間が経って思い返すともっともやもやが整理されていくのかもしれない。